スケボーの止まり方・ブレーキの種類と方法をご紹介

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東京オリンピックでも正式種目となり、今注目のスポーツといえるスケボー。今回はスケボーの泊まり方の種類や、スケボー初心者に向けたフットブレーキ、中上級者向けのテールラブレーキの方法、さらにかっこよすぎるパワースライドでブレーキをメイクする方法などをご紹介します。

スケボーの止まり方には種類がある?

クルマやバイク、自転車など、車輪が転がり前に進む乗り物には、基本的にはブレーキが付いています。命を預けるパーツといっても過言ではないでしょう。しかし、スケボーにはそれらの機能がありません。つまり、乗り手が何らかの方法で摩擦を起こし、スケボーを止める必要があるということです。

その「何らか」の方法は大きく3つ。フットブレーキ・テールブレーキ・パワースライドが一般的に用いられるものです。こちらではそれぞれの止まり方、あるいは速度調整の方法を簡単にご紹介します。

・フットブレーキ

これは単純にフット、自分の足をブレーキとして使う方法です。滑っているスケボーのデッキから後ろ足を下ろし、地面に靴底を押しつけ減速する方法となります。あまり強く足を地面に押しつけると転倒しやすくなるので、あくまでもソフトタッチが重要です。

・テールブレーキ

デッキにかける体重をテールに移し、ノーズを浮かせることでデッキのテール部分を地面に接触させます。その摩擦で減速する方法となります。デッキそのものを地面に接触させるため、板の傷みが早いのがタマにキズです。

・パワースライド

上体の動きを使って、滑っているスケボーの向きを進行方向に対し90度横に向けることで減速する方法です。このブレーキは非常にかっこいいのですが、板を横に向けた際の重心のとり方が難しく、中・上級者向けのブレーキとなります。

このように大きく3つあるスケボーのブレーキ方法ですが、ブレーキはスケボーにおいても基本です。スケボーを始めたならさっそく技の練習をしたいところですが、安全にスケボーを楽しむためにも、まずは確実に止まれる方法を身につけましょう。

初心者向けのブレーキ…フットブレーキの方法

まず解説するのはフットブレーキです。フットブレーキは読んで字のごとく自分の足をブレーキにする方法で、スケボーをするなら必要不可欠なスキルといえるでしょう。スケボーの止め方の中では基本中の基本で、初心者でも、上級者でも多くのシーンで使う機会があるブレーキとなります。

まず姿勢としてはプッシュするときと同じように、ノーズ、テール共にビスの上に足を置いた基本スタンスをとりましょう。そしてブレーキをかけるときは重心をデッキ上においたままテール側の足をデッキから下ろし、つま先を進行方向に向けたままソフトタッチで靴底を地面に当てていきます。

つま先が横を向いていると足をもっていかれやすくなるので、安全にブレーキをかけるには進行方向に向けるのが重要なポイントです。そしてスピードが落ちるにしたがい、ブレーキをかけている足に力を加えていきましょう。停止寸前までスピードが落ちたら、重心を後ろ足に移し完全に停止。これが一連の動作となります。

ポイントとしては足を下ろす際、大きく重心を移動させないように、ノーズ側の足のすぐ横、または少し後ろくらいのポイントに足を下ろすとよいでしょう。また、初心者のうちは靴底も全体を地面に擦るのではなく気持ち、足指のつけ根やかかとを意識すると足をもっていかれることなくスムーズに減速することができます。

中上級者向け…かっこいいテールブレーキ

続いては、技の中にも取り入れることができるかっこいいブレーキであるテールブレーキについてご紹介します。フットブレーキでは、靴底と地面が摩擦を利用したブレーキでしたが、テールブレーキはデッキのテール部分を地面に擦りつけ、その摩擦で減速を行うブレーキです。派手めのアクションとなるため、ぜひマスターしておきたいブレーキのひとつといえます。

姿勢はフットブレーキ同様、ノーズ、テール共にビスの上に足を置いた基本スタンスをとりましょう。そしてブレーキをかける段階となったら、重心をデッキ中央からテール側のビスの上辺りにまで移動です。つまり、まくられない(転倒しない)程度に重心をデッキ後方に移します。重心を後方に移したら若干上体をかぶせながら、テールを踏み込みノーズ側を持ち上げましょう。このときテールは地面と接触し、その摩擦で減速、停止します。これが一連の動作です。

注意点としては、上体は板と並行をキープすることでまっすぐブレーキをかけることができます。逆に上体が斜めになってしまうと、重心がブレてしまい、右か左どちらかに曲がってしまうでしょう。また、デッキから後ろ足のかかと部分を出し、かかとも板と一緒に地面に接触させることで重心を安定させ、安定感のある減速ができます。

テールブレーキはとてもかっこよく止まれるブレーキです。しかし、板を地面に擦りつける性質上、板が削れやすいブレーキともいえます。また、何度も滑っていくうちにテール部分が削れることもあるのです。テールブレーキ用のガードなども販売されているので、そんな物もあるということを覚えておくとよいでしょう。

かっこよすぎるパワースライドでブレーキをメイク

最後は大胆に板を横に向け、一気に減速するパワースライドについてご紹介しましょう。パワースライドはある程度スピードが出ていないと難しいため、中・上級者向けのブレーキとなります。きちんと止まれることはもちろん、プッシュやチックタックなど基本動作を身につける必要はありますが、キレイに決めることができれば本当にかっこいいブレーキとなるでしょう。さらに、技の起点となる動きでもあるため、ぜひとも習得するのがおすすめです。

姿勢は、前足はノーズ側のビス上に、後ろ足はデッキの後端に置くスタンスを取るようにします。重心はデッキ中央を意識してください。ある程度スピードを出した状態で予備動作として腰を落としましょう。上体を正面に向ける力を利用し、ノーズを軸にテール側の足を蹴り出して板を横に向けましょう。パワースライドを止めるときは、前足の力を抜くことで板の向きが戻ります。この動作は、特に意識しなくてもできるケースが多いです。

ここで注意するポイントとしては、板を横に向けている状態のときに体は板よりも後ろとなりますが、頭はデッキ上に残すことを意識してください。仮に頭がデッキより後ろに行ってしまうと、重心バランスが崩れ尻もちを付いてしまいます。また、上体を正面に向ける際に大きく開きすぎると、板を回そうとする力も大きくなってしまうので注意が必要です。
この他、路面状況が悪い場所でパワースライドを行うと、路面のギャップにウィールがひっかかり転倒につながるので、路面のきれいな場所を選びましょう。

まとめ

スケボーのブレーキの方法は大きくわけて3つあります。足で直接止めるフットブレーキ。ノーズを浮かせテールを地面に接触させるテールブレーキ。板を真横に向ける技ありブレーキのパワースライドがあります。この3つのブレーキのそれぞれ必要な技術や注意点は異なりますが、基本は安全に止まることが一番重要です。

また、「止まれる」という意識は安心感にもつながります。大胆なアクションにも挑戦しやすくなることから、ブレーキの練習を行って、スケボーの技術を磨いてみてはいかがでしょうか。

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