スケボー初心者は、まずは基本的なトリックを覚えたいところです。基本的なトリックには、プッシュ・ブレーキ・パワースライド・ターン・チックタックなどがあります。いきなり難しい技から挑戦すると、大けがにつながる可能性もあるので注意が必要です。今回は基本的なトリックについてご紹介します。
基本中の基本であるプッシュ
スケボー初心者は、まず「プッシュ」という技ができる必要があります。プッシュとはその名のとおりスケートボードを押しながら(プッシュ)進む技のことです。 プッシュはトリックというよりも基本的なスケボーの動作になります。スケボーに片足をのせて、もう片方の足で後ろに蹴りながら進んでいきましょう。
基本的なプッシュという技ですが、スケボー初心者と上級者では、見てくれの良さが違ってきます。単純な技でもこの技をきちんと理解してできる人と、できない人とでは差が出てくるのです。プッシュを見ただけで、その人がベテランか初心者かわかってしまいます。
初心者ではないけれど、あまりプッシュをきちんと勉強したことがないという方も、もう一度プッシュのやり方を理解しておくのがおすすめです。また、スケボーを始めてやるという方は、最初スピードを出しすぎてけがをしないように注意して練習しましょう。
プッシュのやり方
プッシュのやり方は他にもありますが、以下はスタンダードなプッシュの方法です。
1.スケートボードに前足(軸足)をのせます。このときのスタンスは、前足を進行方向に向けるのがポイントです。
2.軸足の位置を確認したら、もう片方の足(後ろ足)で蹴りながら進みます。このとき前足に重心をかけて、後ろ足は後ろに向かって蹴りましょう。スピードは、この後ろ足の蹴りの強さによって調整できます。
3.後ろ足を蹴ってスピードが出たら、後ろ足をデッキに置きましょう。このとき前足にあった重心をデッキの中央に移動させ、正しいスタンスの状態にします。
スケボーの止まり方・ブレーキの方法
スケボーで進むためのプッシュはできても、止まり方がわからないと怖いものです。止まれない状況でスピードを出してスケボーに乗っていた場合、派手な転び方をして大けがにつながる可能性もあります。
スケボーの基本的な止まり方は、「フットブレーキ」と「テールブレーキ」の2種類です。他にもスケボーの止まり方はありますが、まずはこの基本的なブレーキの方法をマスターしてから、上級者向けの止まり方もマスターしていきましょう。
以下では「フットブレーキ」と「テールブレーキ」の止まり方について、解説します。
フットブレーキ
フットブレーキは、後ろ足を地面に着けて擦りながら止まる方法です。とてもシンプルで基本的な止まり方ですが、いろいろな場面で使える止まり方になります。 注意点は後ろ足(地面に着いている足)に体重をかけないことです。後ろ足に重心をのせてしまうと、脚を擦ることができず転んでしまう可能性もあります。重心は前足(デッキに乗っている足)に載せて、後ろ足は滑らせるというのがポイントです。
テールブレーキ
テールブレーキは、その名のとおりテールを使ったブレーキで、テールを地面に着けて摩擦させて止まる方法です。テクニック要素のある、少し難しい止まり方になります。
まず後ろ足をテール上にのせて、テールを地面に着けますが、このときの重心に注意が必要です。あまりに後ろ足の方に重心をかけすぎると、失敗してしまう可能性があります。 またテールの摩擦により、テール部分が削れてしまうこともあるので、スケボーを長期間使いたいという方には、あまりおすすめできない止まり方です。
ターンやパワースライドのメイク方法
プッシュとブレーキができるようになったら、次はターンの練習に移りましょう。今回ご紹介するターンは、基本的な「バックサイドターン」と「フロントサイドターン」というトリックです。今後は難しいトリックをやりたいという方も、この2種類のターンはマスターしておきたいトリックになります。
そもそも、フロントサイドターンやバックサイドターンはどういったトリックかというと、重心移動をすることで左右に曲がることができるトリックのことをいいます。フロントサイドターンは背中側に、バックサイドターンはお腹側に、曲がることができます。平らな路面ではもちろん、セクションなどの練習でも活躍するトリックです。
以下では、この2種類のターンについてご紹介していきます。
フロントサイドターン
正しいスタンスの状態から、かかと側に体重をのせます。このとき、視線は進行方向を向くようにして、前足側の肩を曲がる方向に開くことが大切です。
バックサイドターン
正しいスタンスの状態から、つま先側に体重をのせます。このとき、視線は進行方向を向くようにして、前足側の肩を曲がる方向に入れることが大切です。
基礎的なトリックは、ターンの他に「パワースライド」というものもあります。パワースライドは、ブレーキや坂道を下っているときの減速方法として活躍することもあり、とても便利なトリックです。パワースライドは、簡単にいうとウィールをスライドさせて、デッキを横向きにさせるトリックになります。
このトリックは、プッシュをマスターしていないと難しいトリックになるので、プッシュなどの基本的なトリックができてから練習するのがよいでしょう。
チックタックでボードコントロールを高めよう
スケボーに乗って進む際は、最初に「プッシュ」という方法で進むとご説明しました。しかし、プッシュ以外にもスケボーを進ませる「チックタック」という方法があります。左右にチックタックと振り子のようにスケボーを振りながら、進んでいくトリックです。
このトリックは、スケボー初心者はノーズを左右に振っても進めず、苦戦する人もいる、少し難易度の高いトリックとなっています。
チックタックよりも難しいトリックに挑戦したいという方もいるかもしれません。しかしチックタックは、ボードコントロールを向上するためには不可欠のトリックです。高難易度のトリックに挑戦したいという方も、まずはチックタックの練習を重ねましょう。
チックタックのやり方
1.止まっている状態から後ろ足でテールを踏み、ノーズを上げ左右どちらかに振ります。ここでのポイントは、先行して上半身はノーズを上げる方向にひねることです。
2.上がっているノーズを下して前進したらひとまず成功です。
3.次は、上半身を反対側の方にひねります。また、先ほどと同じように後ろ足でテールを踏み、ノーズを上げ先ほどとは反対側の方に振って下ろします。これを繰り返すことでチックタックの完成です。
最初は前進できず、むしろ後ろに進んでしまったこともあるかもしれません。ですが、スケボーに慣れていくためにも、チックタックをマスターしておいたほうがよいと思います。チックタックのベーステクニックがリズムよくできるようになったら、スピードを加速していくのもおすすめです。
ぜひプッシュだけでなく、チックタックで前進する方法も練習してみてください。
まとめ
スケボーの基本的な技である、プッシュ・ブレーキ・ターン・パワースライド・チックタックは、高難易度のトリックを習得する際にも重要なトリックばかりです。中には初心者には習得が難しいものもありますが、まずは練習してみましょう。
初めてスケボーに乗るという方は、プッシュ・ブレーキ・ターンから挑戦してみてはいかがでしょうか。