サーフィンで着用するタッパーの魅力とは?ラッシュガードとの違いも紹介

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サーフィンをする際に着るウェットスーツ。着脱や、体温の調節のしにくさを不便に感じた方におすすめしたいのが「タッパー」です。上半身のウェットスーツで、身体をしっかりと保温できるため、これからウェアをそろえたい方にもおすすめ。タッパーの役割とその魅力、ラッシュガードとの違いについて解説します。

タッパーの魅力①着脱の簡単さ

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タッパーを持っていると、どのようなメリットがあるのでしょうか。タッパーの概要や、普通のウェットスーツと比べたときの魅力について紹介します。

そもそもタッパーとは?

タッパーとは、サーフィンをする際に上半身のみに着るウェットスーツで、ジャケットとも呼ばれています。濡れた身体のまま波待ちをするサーフィンでは、気候の良いときでも風を寒く感じることも多々。

「フルのウェットスーツを着るほどでもないが、水着だけでは身体が冷える」というときにはタッパーがぴったりです。長袖タイプのタッパーが一般的ですが、半袖やベスト型もあります。陽射しがあっても水温がまだ低い5~6月や、秋風の立ち始める9~10月にかけて、体温調整が難しい時期に持参すると重宝します。

着るのも脱ぐのも簡単なタッパー

タッパーの魅力の一つは、着脱が簡単にできること。初心者は特に、フルウェットスーツの着脱だけでも体力を消耗します。着脱に時間がかかるため、着替える場所を考えておく必要があります。しかし、タッパーは上半身だけなので、そこまでの苦労はありません。

主流は、フロントジップ。海からあがったあと、前を開けてはおれます。上下のウェットスーツに比べると、価格も安くて買いやすいのもうれしいポイントです。タッパーと合わせるのは、ハーフパンツや短パン型の水着でOK。

上から着るだけで、本格的なサーフファッションになります。夏場でも早朝や夕方など、少し肌寒さが心配なときにも持参しておけば安心です。

タッパーの魅力②保温性

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サーファーの身体を守るためにも、着用するアイテムの保温性を重視することは大切です。具体的に、「身体を冷やすとなにが危険なのか」「タッパーを着用すると身体がどのように寒さから守られるのか」について確認していきます。

サーファーにとって身体の冷えは危険

サーフィンでボードの上に立つと、風を強く受けます。水分が蒸発するときに体表面から熱が奪われると、暖かい季節でも身体が冷えてしまうため、注意が必要です。体温が維持できないと筋肉の動きが悪くなり、パフォーマンスに影響を与えかねません。

海上で身体のコントロールが思うようにできなくなることは、非常に危険です。さらに、冷えによって血流が悪くなることで疲れやすくなり、肉離れや筋肉のけいれんなどの原因にもなりかねません。身体の冷えは、思いがけない事故につながるリスクがあるため、十分な注意が必要です。

気軽に着られてしっかりと保温するタッパー

タッパーは普通のウェットスーツと同様、水を通しにくいラバー素材でできています。水温が多少低くても身体に直接伝わりにくいため、体温を維持することが可能。もちろん、風による冷えも防ぎ、水着だけでサーフィンをするよりも高い保温性が期待できます。

タッパーは、保温性に優れているため、上半身だけでもしっかりと身体を守る役割を果たしてくれるでしょう。タッパーには、袖のないベストタイプや半袖タイプもありますが、保温性や水の侵入の観点から、長袖タイプが最も効果的です。

タッパーの魅力③紫外線や日焼けから守ってくれる

タッパーを着用することで、海の強い紫外線から身体を守ることができることも魅力の一つです。紫外線や日焼け防止、その他の危険防止策としてのタッパーの役割を見ていきましょう。

紫外線・日焼けはサーファーの大敵

海では、街中よりも日焼けしやすいと感じたことはないでしょうか。これは、日光を遮るものがなく、海面の反射により紫外線を多く浴びることが原因です。さらに、海水は紫外線を集めやすく「潮焼け」と呼ばれる日焼けによって、肌へのダメージが大きくなりがち。

黒く焼けた肌は、サーファーらしくて良いと考える方は少なくありません。しかし、紫外線の影響は肌の老化を早めるだけではなく、皮膚がんなどの重大な病気へとつながる危険性があります。日焼けが健康的と言われたのは過去の話だと思ってください。

多量の紫外線は、身体にとっては害となります。そのため、サーファーも年間を通じて紫外線から守る対策を考えておくことが必要です。最も日焼けしやすい肩や背中、腕を守るタッパーを着ていれば、紫外線によるダメージを最小限に抑えられます。

くらげやケガの防止策としても有効

サーフィンでは、海中への落下による岩への接触も珍しくありません。素肌のまま海の中で鋭い岩肌に当たると、わずかに触れただけでも大量に出血する可能性があります。しかし、丈夫なラバー素材のタッパーを着ていれば、肌の露出を抑えられるため、ケガの防止策になります。

さらに近年は、海水温が高くなっている傾向のため、各地でくらげの発生が見られます。なかには、毒性の強い種類もいるため、できるだけ触れないように注意しなければなりません。タッパーは、くらげの触手から身を守る際も、上半身をしっかりと覆ってくれるため重宝します。

タッパーはラッシュガードと比べてなにが違う?

サーフィンのウェアとしては、ラッシュガードも有名です。タッパーとラッシュガードには、どのような違いがあるのでしょうか。

ラッシュガードはタッパーの下に着る

ラッシュガードは、「rash」(すり傷)から肌を「guard」(ガード)するためのウェアとして用いられてきました。ウェットスーツの下に着用し、肌との摩擦を軽減するのが本来の役割です。また、パドリングをする際、なにも着ていない状態よりもボードと接触する部位の保護の効果が期待できます。

素材としては、ナイロンやポリウレタン、ポリエステルなどの軽くて速乾性に優れた生地が使われており、紫外線防止対策としてUVカット機能のある商品が多い傾向です。ファッション性が高いウェアとして男女を問わず人気があり、サーフィン以外のアクティビティでも着用の場が広がってきているラッシュガード。

しかし、タッパーの代わりとなるものではなく、タッパー着用時には中に着るものとして考えるとよいです。

ラッシュガードでは保温対策にならない

ラッシュガードがタッパーの代わりにならない理由は、保温機能がないからです。紫外線防止や、くらげ対策であれば、ある程度は期待ができますが、ラッシュガードでは寒さ対策になりません。

まだ海に入っていない状態であれば、風よけの防寒として効果もありますが、一度濡れてしまうと逆に体温が奪われてしまいます。タッパーのように防水性があるわけではないので、風を受けると身体を冷やします。そのため、「水温が低い時期」「水温が高くても風が冷たい」といった場合は、サーフィンに向いているとはいえません。

また、ラバー製のタッパーとは異なり、薄手の生地で作られているので、落下時のケガ予防策としても役立ちません。ラッシュガードは、陸上の風よけや紫外線対策、タッパーのインナーとして考えると良いでしょう。快適にサーフィンをするためには、タッパーとラッシュガードのそれぞれの特徴を知り、上手に使い分ける必要があります。

まとめ

タッパーは、サーファーの上半身を守るためのウェットスーツです。丈夫な素材は風や水、紫外線に強いため、しっかりと肌を保護してくれるでしょう。サーフィンは、海水に濡れた身体で海上に立つため、温かい季節でも冷えを感じやすい傾向です。また、強い紫外線にさらされ続けると、肌へのダメージも気になります。タッパーは、フルタイプのウェットスーツよりも着脱が簡単で、気軽に着られるため、さまざまな効果が期待できるアイテムです。

本格的にサーフィンを楽しむためにも、この機会に自分に合うサイズで、機能的なタッパーを探してみてはいかがでしょうか。

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