スケートボードのトリックである「ドロップイン」という技をご存じでしょうか。ここでは、ドロップインの方法やドロップインをこなすための練習方法をご紹介します。
恐怖心を抑える方法についても、見て行きましょう。ドロップインは転倒するとケガをする可能性があるため、しっかり練習を積む必要があります。
ドロップインとは?
「ドロップイン」とは、R面やランプのプラットフォームに立ち、コーピングにテールをかけた状態から滑り降りるトリックです。R面は滑る部分、プラットフォームは待機場所、コーピングはプラットフォームのふちにあるパイプを指します。
ランプはスケートパークにあるセクションのことで、湾曲した面が特徴です。ドロップインができないとランプが使えないので、スケボーを始めるためには必須のトリックと言えるでしょう。
しかし、初心者がいきなり挑戦するには難しい技なので、ある程度スケボーに慣れ手からの挑戦がおすすめです。
簡単に見えるドロップインですが、コーピングから掴んで直角に滑るため、最初は怖いと感じることが多いです。まずは体で感覚を掴んで、恐怖心をなくしましょう。
恐怖心に打ち勝つことができれば、自然とドロップインが身につきます。体が感覚を掴むと、出来るようになるまではスムーズです。
慣れないうちは転倒する可能性を考慮して、ヘルメットやプロテクターを装着してください。ヘルメットやプロテクターを装着しないで転倒すると、強い衝撃を受けるだけでなく怪我をする可能性もあります。とくに多いのは、体の側面をR面にぶつける転倒です。
怖い思いをするとドロップインに挑戦するのが怖くなります。最初は転倒に備え、ヘルメットやプロテクターを装着しましょう。
スケートパークによっては、ヘルメットやプロテクターの装着が義務づけられているところもあります。
ドロップインができない間にランプを使う場合は、ランプの1番低い場所であるボトムかプッシュして行き、スピードをつけましょう。スピードがつくまでには時間がかかるので、早めにドロップインを習得することをおすすめします。
ドロップインの方法
ドロップインは、低いランプから挑戦すると恐怖を感じずに始められるでしょう。まず始めにテールをコーピングにかけて、後ろ足の重心をテールに置きます。後ろ足に重心をかけるよう先に置いてから前足をデッキに置くと、デッキが安定します。
次に目線をノーズに向けて、重心をテールから前に移しましょう。ノーズはデッキの前部分、テールはデッキの後部分を指します。
重心が前にいくと、自然にデッキはR面を滑り出すはずです。滑り出した瞬間からは、体がR面に垂直になるようイメージするとよいでしょう。重心を前にずらさず、足の位置だけをずらして滑り出そうとすると転倒する可能性が高いです。
重心を前に移動させると体が傾くので怖さを感じますが、耐えて上手に滑り出してください。尻込みして重心が後ろのまま滑り出した場合は、背中から倒れて痛い思いをしてしまうかもしれません。
重心を移動させるタイミングが掴めれば、きれいにドロップインを決められます。最初はあまりスピードをつけず、慣れてきてから勢いをつけるとよいでしょう。重心の移動がうまくできるとスピードが出ます。
R面を滑ってボトムまで来たら、垂直にしていた体を元に戻してください。前足をデッキに置いたら、なるべくすぐに滑り出したほうが怖さを感じずに済みます。滑り出しの感覚を掴む感じで、スッと滑り出しましょう。
最初は怖いですが、同じ動作を繰り返すうちに怖さがなくなってきます。怖さがなくなれば、成功する可能性は格段にアップするでしょう。
挑戦してすぐのころは重心の移動がうまくできなくて転倒する可能性があるので、ヘルメットやプロテクターは必ず装着してください。
ドロップインの恐怖心を抑えるには?
ドロップインは、怖いと感じている間は出来るようになりません。未体験の場合は、小さなランプから始めて恐怖心を乗り越えましょう。小さなランプで練習して行くうちにうまくコントロールが取れて、スピードが出ても怖くなくなります。感覚を掴めば、安定性もアップするはずです。
慣れてきたら、大きなランプに挑戦しましょう。恐怖心がなければ、最初のドロップインは成功しなくても挑戦を重ねるうちに成功できます。
しかし傾斜が急なものやランプが大きすぎるものは、失敗しやすいので要注意です。派手に転倒すると、恐怖心を取り除くのが怖くなるため気をつけてください。
ドロップインの練習を始める前に、ほかのトリックで慣れる方法もあります。練習に適しているのは、ボトムからR面を上りスピードをつけて降りるパンピングです。パンピングも重心移動が必要で、加速しながら降りるのでスピードに慣れることもできます。
パンピングのやり方は、最初にスピードをつけてR面を垂直に上り、デッキがコーピングまで来たらひざを曲げてボトムへ降ります。
パンピングの練習をする以外に、ドロップインをR面ではなくバンクで練習する方法もあります。バンクは斜面のことで、R面のようなカーブがないため、怖さを感じずに練習が可能です。重心を移動させて下へ降りる感覚が分かれば、R面へ移動してもスムーズにドロップインができるでしょう。
ドロップインの恐怖心を抑えるには、練習して慣れるしかありません。ハードルを下げて練習を重ね、少しずつレベルアップして行けば成功に近づくはずです。
スピードが怖いのか、降りる感覚が怖いのかによって練習方法を分けるとよいでしょう。
ドロップインをこなすための練習
ドロップインをこなすための練習方法は、バンクから始めるかパンピングを身につけるかです。バンクから始める場合はまず、バンクの上でデッキ後輪を斜面につけてからテールを踏みます。次に、デッキへ足を乗せて下へ降りていきます。重心の移動のさせ方を学ぶことができ、ドロップインのスタイルに慣れることが可能です。
ドロップインは恐怖心を乗り越えて重心を前に移動させることが大切なので、転倒してもダメージが少ないバンクでの練習が初心者に向いています。R面で転倒するよりは痛くないのですが、バンクでもケガをする可能性はあるためヘルメットやプロテクターを装着してください。
バンクでドロップインの練習をするのではなく、パンピングを身につける練習方法も有効です。パンピングは基本的なトリックですが、怖さを感じないで重心移動のやり方が分かります。重心移動に慣れればスピードもつけていけるので、ドロップインへの恐怖心がより薄まるでしょう。
パンピングはR面を上るとき体の力を抜き、R面を降りるときは下へ重心をかけます。何度も練習を繰り返せば、体が感覚を掴むはずです。
バンクでの練習やパンピングの習得を終えた後は、ランプでの練習に移りましょう。最初は小さなランプで慣らし、R面でも重心をうまく移動できるようにします。感覚が掴めたら小さなランプから大きなランプに移動して、ドロップインができるかチェックしてください。
怖さを感じることなく、スムーズに滑り降りることができれば、練習が実を結んだと言えます。怖さがなくなれば、ドロップインは身につきやすいです。体の動きをイメージしながら、練習を重ねましょう。
まとめ
ドロップインは怖さに打ち勝つことと重心移動の感覚を掴むことが、うまくできるようになるポイントです。恐怖心を抑えるためには最初に、小さなランプで練習・パンピングの練習・バンクでの練習をするのがおすすめです。
練習して行くうちに恐怖心はなくなるので、重心移動の感覚を掴みながら降りるスピードに慣れていきましょう。