板をつけたまま乗り降りができるスキーとは違い、初心者にとってスノーボードはリフトに乗り降りが難しいものです。いきなりリフトに乗ると失敗することもあり得ますから、実際にリフトに乗る前に練習しておくといいでしょう。
この記事ではスノーボードでリフトの乗り降りをする方法について解説します。
スノーボードでリフトに乗るときの注意点
スノーボードを乗ったまま乗ることができればスムーズですが、大半の場合はリフトを降りた後に板に足をつけ、滑り降りるのに時間がかかります。
片足を板につけておいたまま乗る「ワンフット」の状態にしていくに越したことはありません。「ワンフット」にする場合は、進行方向にある足を外しておきましょう。
その場合、注意しておきたいポイントがいくつかあります。
・板の先端をまっすぐにしておく
リフトが進む方向に対し、ボードの板をまっすぐにしておきましょう。少しでも横になっていると、乗ってからリフトにボードの縁が引っかかるからです。
スノーボードは普段、縦乗りになって進むものですが、ワンフットであれば両足を横に並べ、リフトの進む方向と垂直できます。両足は横に、ボードは縦にしておくことを心がけましょう。
・リフトに乗ってから、雪面に板がつかないように注意する
実際に乗ったらひと安心と言いたいところですが、乗ってからも危険な場合もあります。「ワンフット」で下ろしていた板の先端を下げすぎてしまうと、乗ってから板の先端が地面の雪と接触してしまうこともあります。
乗る瞬間までは、板をリフトの進行方向と同じまっすぐにしておくべきですが、乗ってからはすぐに横にするなりして、外していた片足に近づけるといいでしょう。乗った後は板を縦向きではなく、横向きにすると窮屈にならずに済みます。
・ボード板の「ハイバック」をたたむ
スノーボードの「ハイバック」は、体をどの程度前傾させるか調整するパーツ。かかと部分にあり、そのまま置いておくと地面から最も高い部分に位置することになります。
これをたたまずにしておくと、リフト部分とぶつかり転倒する危険があります。ハイバックは必ずたたみ、ボード板の高さを抑えましょう。
・「流れ」に逆らわない
あれこれと混乱しながら慌てて乗ると、かえって転びがちです。リフトが動く「波」に合わせるようにして乗ることがポイントです。
たとえば、乗る瞬間は「膝かっくん」をされたときと同様に、リフトの椅子部分と膝をぶつけて座るのがひとつのポイント。リフトの力に身を委ねるよう、意識することが大事です。
リフトから降りるときの注意点
多くのスノーボード初心者にとって、不安なのがリフトから降りるときの対応でしょう。降りるときのポイントや注意点を説明します。
・板を進行方向にまっすぐにする
リフトから降りたらすぐに滑り出すことを前提として考え、滑りやすいように進行方向にまっすぐ板を向けておきましょう。
体も必ず前を向かせ、横になってリフトの進み方に逆らわないよう留意することが大事です。
・ボードの板を少し持ち上げる
進行方向にまっすぐ板を向けるだけにしていると、降りるときに板が雪面に接触し、転んでしまう恐れがあります。ボードの板につけている足に力を入れ、軽く先端を持ち上げましょう。
・体の重心はどちらの足にも置かない
ボードの板をつけたままにしておくのは後ろ足。降りた後もボードを安定させるためには、安定性の高い後ろ足に重心を置くのが大切ですが、力をかけすぎるとかえってバランスを崩す原因となります。
また、前足に力を入れるのはリフトを降りて勢いがつき始めてからのほうがベターです。
・板につけていない足も必ず板につける
ボードに片足をつけていない状態で滑るのは不安なものですが、それでも片足をボードにくっつけて降りる準備をしましょう。
・徐々に前足に重心を置いていく
降りる前には前足にも、後ろ足にも重点を置かないようにするべきですが、たいていのリフトは降り口が緩斜面になっています。
スノーボーダー自身が力を入れなくても、中心に重心を保っていれば自然と体は前方に進んでいきます。板の流れに乗って進んだら、少しずつ前足にも力を入れてみましょう。
転んでも慌てない
スキー客や子供客にも共通しますが、リフトから降りた直後に転倒してしまうことはよくあります。転んでも慌てて立ち上がることはせず、後ろから滑ってくる人がいないか確認しながらゆっくり起き上がりましょう。
思い切って減速するようお願いするのもひとつの方法
恥ずかしがらずにリフトを減速してもらうのも当然考えられます。特に大人になってからだと周囲に配慮を求めることをためらいがちですが、事故を起こす前に友人にサポートしてもらうなり、係員に求めてリフトを減速してもらうことをおすすめします。
まとめ
初心者スノーボーダーにとってリフトは最初に訪れる「壁」ですが、一回一回練習していくうちに必ず慣れていきます。肝心なのは、リフトの動きに逆らわずに、動きに合わせて乗ることです。
イメージトレーニングを繰り返し、ときには他人の助けを借りながら徐々に乗り降りの方法を覚えていきましょう。